PRODUCT DEVELOPMENT製品開発
TokeOni®
(別称:AkaLumine-HCI、アカルミネ塩酸塩)黒金化成は、TokeOniの正規取扱いメーカーです。
臨床試験、研究などにご要望の際は弊社にお問い合わせくださいませ。
正規メーカーの黒金化成なら・・・
- 大量販売が可能です。
- リーズナブルな価格でご提供いたします。
TokeOniとは
TokeOniは近赤外発光(λmax= 675 nm・図1)を示すルシフェリンアナログです。
FlucやAkaluc等のホタル発光系酵素と反応することで発光を示すため、ルシフェラーゼ発現細胞のイメージングや
ルシフェラーゼ遺伝子導入によるレポーターアッセイに利用可能です。
※TokeOniは、電気通信大学 牧教授によって開発され、当社が量産化を実現しました。
図1. D-Luciferin(560 nm)とTokeOni(675 nm)の発光スペクトル
TokeOniの特徴
- 近赤外発光による生体透過性の高さから、深部観察に有利
- Luc2などFlucの系でD-luciferinの代わりに使用可能
- 特化酵素Akalucを用いることで、深部観察においてD-luciferin×Fluc(Firefly BLI(Bio-Luminescence Imaging))よりも高感度で測定可能
- 特化酵素Akalucとは?
- 理化学研究所 脳科学総合研究センター細胞機能探索技術開発チームの宮脇敦史チームリーダーと岩野智基礎科学特別研究員らの共同研究グループによって開発された人工酵素です。基質TokeOniとの組み合わせは非常に相性が良く、Aka-BLIシステムとして生体深部の発光イメージングツールに使用されつつあります。
理化学研究所プレスリリース ⇒ https://www.riken.jp/press/2018/20180223_1/
Akalucのお問い合わせはこちら ⇒ https://dna.brc.riken.jp/ja/gene_analysis/inf0039j
Aka-BLIシステムによる生体発光イメージング
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- ①Firefly-BLIでは観察できない僅かな細胞でも観察可能
- Luc2及びAkalucを発現させた細胞を、尾静脈注射によりそれぞれ10細胞/100細胞をマウスに導入した。
その後、D-luciferinとTokeOniを尾静脈注射により投与した。(図2)
細胞10個、100個いずれもFirefly-BLIではかろうじて検出できる程度だが、Aka-BLIを用いることで明確に検出可能となった。
図2. ルシフェラーゼ発現細胞10個(左)/100個(右)の可視化(写真提供:自治医科大学 口丸高弘 准教授)
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- ②超高感度な脳のイメージングを実現
- Firefly-BLIでは血液脳関門(BBB)の影響により脳のイメージングは非常に困難であるが、
Aka-BLIであれば検出感度約1400倍と脳のイメージングにおいても非常に高感度に検出可能であり、
さらには動画としてリアルタイムに観察することも可能である(図3)。
図3. 動き回る2匹のマウスの脳 (写真提供:理化学研究所 岩野智先生)
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- ③リアルタイムでのマーモセットの脳内観察が可能
- Aka-BLIによって、マウス等の小動物のみならず、小型の霊長類であるマーモセットの脳の可視化にも成功(図4)。
こちらも実際に動いているマーモセットの姿と脳からの発光を同時に検出出来ている。
図4. 動き回るマーモセットの脳 (写真提供:理化学研究所 岩野智先生)
TokeOniの利用例
使用時は、水もしくは生理食塩水で調製し動物に投与してください。
発光酵素(Luc2やAkaluc)が存在する部位を発光させることが出来ます。
※注意点
TokeOniを生体導入した際、しばしば肝臓が自家発光する現象が確認されています。
動物による個体差がありますが、肝臓近傍の発光輝度の測定にはご注意ください。
肺転移がんの検出(部位:肺、酵素:Luc2)
Kuchimaru, T., et al, “A luciferin analogue generating near-infrared bioluminescence achieves highly sensitive deep-tissue imaging”. Nat. Commun. 7, 11856(2016)
脳由来神経栄養因子(BNDF)の可視化(部位:脳、酵素:Luc2)
M. Fukuchi, et. al., “Visualization of activity-regulated BDNF expression in the living mouse brain using non-invasive near-infrared
bioluminescence imaging”. Mol. Brain. 13, 112(2020)
M. Fukuchi, et. al., “Visualizing changes in brain-derived neurotrophic factor (BDNF) expression using bioluminescence imaging in
living mice”. Sci. Rep., 7, 4949(2017)
アデノ随伴ウイルスの検出(部位:脳(マウス), 脳(マーモセット)、酵素:Akaluc)
/c-fos遺伝子発現の検出(部位:脳、酵素:Akaluc)/腫瘍細胞1細胞の検出(部位:肺、酵素:Akaluc)
S. Iwano et al., “Single-cell bioluminescence imaging of deep tissue in freely moving animals” Science 359, 935–939 (2018)
多能性幹細胞の可視化(部位:皮下、酵素:Akaluc)
Martin, R.M., et. al., “Improving the safety of human pluripotent stem cell therapies using genome‐edited orthogonal safeguards, Nat. Commun. 11,2713 (2020)
骨髄異形成症候群(MDS)細胞株の可視化(部位:全身、酵素:Akaluc)
Zhong, C., et. al., “Efficacy of the novel tubulin polymerization inhibitor PTC‐028 for myelodysplastic syndrome”,
Cancer Sci. 12, 4336–4347 (2020)
TokeOniの安全性について
TokeOniの安全な取り扱い・保管方法や製品がどのような化学物質で形成されているか等の情報を
「SDS(安全データシート)」を通して、提供しております。
見積依頼・問い合わせフォーム
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